公益財団法人日本テニス協会(以下、日本テニス協会)が主催する楽天・ジャパン・オープン・テニス・チャンピオンシップス2019(通称:楽天オープン2019)において、特別協賛会社である楽天株式会社が企画したエスコートキッズに、6名のがんと向き合う子どもたちが挑戦してくれました。
日本では、子ども10,000人に対し約1人の割合、年間2,000~2,500人の子どもたちが小児がんと診断されています。小児がんのうち約40%を占めるのが、血液のがん、次いで脳腫瘍が約20%を占めます。一般的に、手術、薬物療法、放射線療法、造血幹細胞移植など、複数の治療法を組み合わせて治療し、現在では多くの小児がんの子どもたちが、がんを克服することができるようになったと言われていますi。しかしながら、依然として難治な小児がんが存在をしていること、革新的な治療法や、がんを克服した後、子どもたちやその家族が自分の人生をより豊かに、そして様々なことに挑戦できる社会の実現など、多くの課題が残されています。
― がんと闘う子どもたちの笑顔を紹介したい
「楽天オープン2019の開催にあたり、このようながんと日々闘う子どもたちにどのようなサポートができるか…」そんな声を届けてくれたのは、楽天株式会社で楽天オープン2019を担当するスタッフからでした。
がん患者団体、小児がんの先生、そして患者さんのご家族にもお話を聞かせてもらい、その中で見えてきたのは、「多くの子どもたちは闘病中にスポーツから勇気をもらっている」ということでした。
最後の最後まであきらめない選手たちの姿、そして病院を訪れてくれた選手と一緒にスポーツを楽しむ時間、それらはがんと闘う糧になっている、そんなことを教えてもらいました。
スポーツの力を信じ、がんと闘う勇気と元気を持ち帰ってもらいたい。そんなささやかな想いで、今回のエスコートキッズの企画がスタートしました。
一般社団法人 全国がん患者団体連合会のご協力のもと、全国の小児がんの医師にも呼びかけてもらい、テニスやスポーツが大好きな6人の子どもたちが集まってくれました。楽天メディカル社 会長兼最高経営責任者である三木谷自身も今回の想いを選手に届けました。
楽天オープン2019は、2019年9月28日(月)~ 10月6日(日)の期間、有明コロシアムおよび有明テニス森公園コートで開催されました。6人の子どもたちは、それぞれ10月5日(土)男子シングルス準決勝第1試合、および第2試合、10月6日(日)車いすテニス決勝に出場した選手のコート入場をエスコートしました。
シングルス決勝戦を制したノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)をはじめとする世界トップクラスの選手を前に、足が震えてしまうほど緊張をしていた子どもたち。それでも、堂々とインタビューにも対応し、満面の笑みで将来の夢を語ってくれました。
― がんになって見つけた夢
今回挑戦してくれた一人に、脊髄腫瘍を克服し、車いすテニスに挑戦しているお子さんがいました。もちろん、憧れの選手は国枝慎吾選手。そして、国枝選手も9歳の特に脊髄腫瘍を発症し、車いすテニスに出会った一人です。「がんを克服した人生を思いっきり生きる」そんな国枝選手の姿は、自信と優しさに満ち溢れ、そして圧倒的なプレーは感動を超え子どもたちを魅了しました。
スポーツの力、そしてそこにがんを克服した人の力が加われば、こんなにも人を勇気づけてくれる。そんな、確信に近い思いを感じた瞬間でした。
サッカー選手になりたいと夢を語ってくれた子どもも、国枝選手をはじめとした世界トップ選手の姿をみて、「やっぱりテニス選手になる!」と語り、エスコートキッズ挑戦の1日を締めくくりました。
― がんを克服した社会を目指して
がんと闘う患者さんの一番の願いは、より良い治療法が一日も早く患者さんのもとに届くこと。今回の6人の子どもたちがくれた笑顔は、楽天メディカルが目指す「一日でも早く、一人でも多くの患者さまに、この治療法を届け、いつの日かがんを克服できるよう全力を尽くすこと」という想いを再認識させてくれました。
楽天メディカルは、がん治療法の研究開発、製造販売にとどまることなく、患者さんががんを克服できる未来を築くため、これからも様々な取り組みを行って参ります。
参照:https://ganjoho.jp/child/dia_tre/about_childhood/about_childhood.html