11月6日、神戸大学で行われたシンダイシンポ2021「神戸大とつながる~異分野共創と協働~」にて、楽天メディカルジャパン株式会社代表取締役会長 三木谷浩史が「異分野共創で拓く未来」と題した基調講演を行いました。さらに講演後には、神戸大学の藤澤正人学長との対談も行われました。
講演の中で三木谷は「現在は、100年に1度の変革期といえる。今後は、あらゆる産業がITインフラを基盤として一つに繋がっていく。分野ごとに分かれていたものが、横で繋がる時代が来た」と述べました。異分野・異業種共創のイノベーションの例として、ノエビアスタジアム神戸で実施された産学官連携による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種や、神戸大学との5G共同研究について説明し、「イノベーションこそが常識を打ち破り、未来を創造する。イノベーションは、新しく発明することではなく、既にあるものを組み合わせて作っていくことであり、新結合を起こす時代になったと思う」と話しました。また、楽天メディカルについて「イルミノックス®プラットフォームは、化学・生物学・物理学の異なる分野が結合した技術基盤で、グローバルパートナーと共に研究開発を進めている。国内では、(頭頸部がん治療において)神戸大学を筆頭に38施設を『イルミノックス®・パートナー・ホスピタル』として展開をしている」と述べました。さらに、楽天メディカルの産学官連携について「神戸大学・神戸市とは3者連携協定を締結している。ここで新たながんの研究開発を加速させている」と言及しました。最後に、「私たちは新しいことを発明するということではなくて、いろいろな技術を組み合わせて新しいものを生み出していく。そのためには様々な分野を飛び越えて繋げていくということが極めて重要である」と語りました。
講演後の対談で、藤澤学長から「楽天グループは日頃から多様な人材が参画し、様々な部署でいろいろな能力のある人が協働していると聞く。そういう人たちの集まりだから、ワクチンプロジェクトも急ピッチで対応できたのだと思うが、ポートフォリオを変えても効率的に動けるような人材配置はどうやっているのか?」との質問がありました。これに対し三木谷は、「楽天のミッションは『人々と社会をエンパワーメントする』ことで、社員も皆その思いで働いている。大義名分があれば、物事を動かすことができる」と答えました。最後に、「日本では世界をリードするような会社がなかなか生まれない。それは『先に行く』というメンタリティが無いからだと思う。しかし、神戸は異文化がたくさんあって、いろいろな人が集まるような所だ。非常に可能性がある場所だと思っているので、神戸大学発のイノベーションがどんどん出て、新しい流れを作っていかれることを期待している」とメッセージを送りました。
シンポジウムの様子は、こちら(https://www.youtube.com/watch?v=V9U1MYPyLys)からご覧いただけます。