~医療従事者の皆さんと二人三脚で育てる新しいがん治療のストーリー~
当社独自の技術基盤であるアルミノックス™プラットフォームをもとに、初めて開発した頭頸部(とうけいぶ)がんに対する医薬品と光照射のための医療機器を用いたアルミノックス治療(光免疫療法)の提供を開始して1年半以上が経ちました。医療従事者の皆さんや関連学会のご理解・ご協力をいただき、当初は約20施設より本治療の提供を開始しました。現在は、32都道府県における62施設の約200名の治療医によって、頭頸部がんに対する治療選択肢の一つとして提供されています。
当社が開発したアルミノックス治療は、特定の細胞に集まる薬を投与し、結合させたあと、その細胞に特定の波長の光を照射します。光を照射することにより、薬に含まれる光に反応する物質が活性化し、その細胞を壊死させ、あるいは排除させることができると考えられています。本治療は、従来と異なる治療法のため、国内の患者さんに届けるためには、まずは治療に携わる医療従事者の皆さんに同治療について理解を深めていただく必要がありました。
2010年に、米国のサンディエゴでバイオテクノロジー企業として設立された当社は、日本でも無名の会社だったため、医療従事者の方々にまずは会社についても知ってもらう必要もありました。そのため、「アルミノックス・ソリューション・パートナー」と呼ぶ当社従業員が全国の施設を回って、会社設立の経緯やアルミノックス™プラットフォームの開発に懸ける想いを伝えることから始まりました。
「アルミノックス・ソリューション・パートナー」の初期メンバーである、西日本担当 アソシエイト・ディレクターの神田悟史は、当時を次のように振り返ります。
「訪問先の医療従事者の方々から『楽天メディカルなんて聞いたことが無い』、『なんで楽天が医療分野に参入したの?』そういった声を聞くこともありましたが、楽天メディカルの『ガン克服。』というミッションやアルミノックス™プラットフォームの開発に懸ける想いをお伝えし続けると、応援や期待の言葉を頂くようになりました。2020年9月の承認取得後は、アルミノックス治療を医療従事者の皆さんと一緒に育てて、頭頸部がんに対する治療選択肢の一つとして、一日でも早く患者さんにお届けしたいこともお伝えしてきました。こういった活動が、本治療への理解を深めていただくことに繋がり、頭頸部がん患者さんにこの治療をお届けできるようになりました。」
国内で治療提供を開始して1年半以上が経過し、アルミノックス治療のさらなる発展に繋げるため、医療従事者の皆さんから本治療のフィードバックを直接お伺いすることを目的として、当社の会長である三木谷浩史は楽天メディカル従業員と一緒に全国の施設を訪問しています。三木谷は、楽天市場を立ち上げた当時も、出店者を探すため日本中を行脚しました。今また、当時と同じように日本各地を回り、医療従事者の皆さんのご意見を伺いながら、この治療法を発展させることに尽力しています。
「医療現場の声を直接聞き、二人三脚でこの新しいがん治療法を育てていきたい」という三木谷の想いから始まった全国行脚「アルミノックス・キャラバン」の様子をぜひご覧ください!