- 再発頭頸部がんに対するファーストライン治療として本併用療法を評価
- 現在、米国・台湾・日本・ウクライナにおける30施設以上で患者登録を実施、今後ポーランドでも開始予定
- 本試験の結果をもとに、2028年の米国でのASP-1929の承認申請を目指す
Rakuten Medical, Inc.(本社:米国 カリフォルニア州 サンディエゴ/以下、楽天メディカル)は、再発頭頸部扁平上皮がんに対するファーストライン(一次)治療として、ASP-1929を用いたアルミノックス治療(光免疫療法)とペムブロリズマブとの併用療法を検討する国際共同第Ⅲ相臨床試験(ASP-1929-381試験、NCT06699212)について、ウクライナで最初の治療を実施しました。
本試験は、米国、台湾、日本でも実施中で、今回のウクライナでの開始により、試験実施施設はグローバルで計30以上となりました。今後、ポーランドおける本試験の開始も予定しています。
ASP-1929-381試験について
本試験は、多施設共同無作為化オープンラベル第Ⅲ相臨床試験です。遠隔転移を伴わない局所再発の頭頸部扁平上皮がんに対する一次治療として、ASP-1929を用いた光免疫療法と免疫チェックポイント阻害薬であるペムブロリズマブとの併用療法の有効性と安全性を評価します。グローバルで412人の患者登録を予定しており、登録患者は、ASP-1929を用いた光免疫療法とペムブロリズマブとの併用群、もしくは治験担当医が選択するペムブロリズマブを用いた標準治療(単剤もしくは化学療法との併用)群に無作為に割り付けられます。主要評価項目は全生存期間(Overall Survival:OS)で、主な副次評価項目は完全奏効率(Complete Response Rate:CRR)と全奏効率(Overall Response Rate:ORR)です。
楽天メディカルについて
楽天メディカルは、アルミノックス®プラットフォームと呼ぶ技術基盤を基に、薬剤と光を組み合わせた、がんをはじめとした様々な疾患に対する新しい治療法の開発および販売を行うグローバルバイオテクノロジー企業です。同プラットフォームを基に開発した医薬品・医療機器の非臨床試験(非公開データ)では、特定の細胞の選択的な壊死が確認されています。楽天メディカルは、世界中の一人でも多くの患者さんに、一日でも早く、私たちの革新的な治療法をお届けすることにより「ガン克服。」というミッションの実現を目指しています。本社を構える米国に加え、日本、台湾、スイス、インドの世界5カ国/地域に拠点を有しています。楽天メディカル株式会社は、Rakuten Medical, Inc.(米国法人)の日本法人です。詳しくは、https://rakuten-med.com/jp/をご覧ください。
アルミノックス®プラットフォームについて
アルミノックス®プラットフォームは、治療技術基盤の名称であり、米国国立がん研究所の小林久隆先生らが開発したがん光免疫療法が基となっています。同プラットフォームは、医薬品、医療機器、医療技術、その他周辺技術を総合的に利用した技術基盤であり、楽天メディカルは、これに基づき製品や治療法の開発を進めています。同プラットフォームを用いた治療は、「薬剤の投与」と「光の照射」の 2 段階で構成されます。薬剤は、光感受性物質 (光に反応する物質) と、キャリア (特定の細胞に選択的に集積する成分) から組成される複合体です。同薬剤を投与し、特定の細胞に選択的に集積させた後、その細胞に特定の光を照射することで光感受性物質を活性化させ、生化学・物理学的プロセスにより、特定の細胞を壊死させ、あるいは、排除します。
ASP-1929について
楽天メディカルがアルミノックス™プラットフォームを基に開発した最初の薬剤であるASP-1929(一般名:セツキシマブ サロタロカンナトリウム)は、抗EGFR抗体であるセツキシマブに光感受性物質である色素IRDye® 700DXが結合した抗体-光感受性物質複合体で、上皮成長因子受容体(EGFR)を発現する細胞に特異的に集積することが確認されています。EGFRは、頭頸部がん、乳がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、すい臓がんなど様々な種類の固形がんに発現していることが知られています。ASP-1929が標的がん細胞に集積した後、波長690 nmのレーザ光を専用のレーザ照射システムを用いて照射することにより、ASP-1929が局所的に励起され光化学反応を起こします。これにより細胞膜が傷害されたがん細胞が選択的に壊死すると考えられています。日本において、先駆け審査指定制度の対象品目として指定され、かつ条件付き早期承認制度の適用のもと申請を行い、2020年9月に「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」を効能または効果とする製造販売承認を厚生労働省から取得しています。日本以外の規制当局による製造販売承認は受けておりません。また、本剤を用いたアルミノックス治療(光免疫療法)と抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブとの併用療法について、再発頭頸部扁平上皮がんに対する一次治療としての有効性・安全性を検討する国際共同第Ⅲ相臨床試験を実施しています。