楽天メディカルジャパン株式会社 (本社:東京都世田谷区、代表取締役会長:三木谷 浩史) は、同社が製造販売を行う医薬品「アキャルックス®点滴静注250㎎」(一般名:セツキシマブ サロタロカンナトリウム (遺伝子組換え) / 以下、本医薬品)、 および本医薬品と組み合わせて用いる医療機器レーザ装置「BioBlade®レーザシステム」(以下、本医療機器)を日本において2021年1月1日(レーザ機器本体は2020年12月14日)に販売を開始しましたのでお知らせします。また、本日時点における、本医薬品および本医療機器による治療を開始、または予定している医療機関についても、あわせて下記にてお知らせします。
同社代表取締役会長である三木谷 浩史は、次のように述べています。「昨年9月に厚生労働省より本医薬品および医療機器の製造販売承認を受けて以降、本治療を適正かつ一日も早く患者さまにお届けできるよう、関連学会と連携しながら、また各医療機関の皆様のご協力を得ながら、販売の準備を進めて参りました。このたび、本医薬品および医療機器を用いた新しい治療を患者さまにお届けできること、ならびに、実際に治療を受けられる医療機関についてお知らせできる日がきたことを、実に感慨深く、うれしく思います」
なお、本医薬品に関する「医薬品リスク管理計画書」1)に「追加のリスク最小化活動」として使用条件(施設要件、医師要件及び講習受講)が設けられています。また、本医薬品および医療機器の承認条件として、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌の診断及び治療に関する十分な知識・経験のある医師が、治療法についての講習を受け、本治療に関する手技及び同療法に伴う合併症等に関する十分な知識を得た上で、本品が用いられるよう、関連学会と連携の上で必要な措置を講ずることが定められています2)。
【医療機関一覧3)】
治療開始施設
- 愛知県がんセンター病院
- 国立がん研究センター東病院
- 東京医科大学病院
治療開始予定施設
- 大阪国際がんセンター
- 大阪大学医学部附属病院
- 岡山大学病院
- 関西医科大学附属病院
- 九州大学病院
- 京都大学医学部附属病院
- 久留米大学病院
- 神戸大学医学部附属病院
- 埼玉医科大学国際医療センター
- 東京医科歯科大学医学部附属病院
- 鳥取大学医学部附属病院
- 広島大学病院
- 北海道大学病院
- 宮城県立がんセンター
- 横浜市立大学附属病院
1) 「医薬品リスク管理計画」(Risk Management Plan)は、個々の医薬品について安全性上の検討課題を特定し、使用成績調査、市販直後調査等による調査・情報収集や、医療関係者の皆様への追加の情報提供などの医薬品のリスクを低減するための取組みを、医薬品ごとに文書化したものです。
3) 2021年2月5日時点で、掲載の許諾を得た医療機関のみ記載しております (五十音順)。新たに治療開始となり掲載許諾を得た医療機関については、順次お知らせ予定です。
※患者さまおよびそのご家族におかれましては、必ず主治医を通して医療機関へお問い合わせいただきますようお願いいたします。なお、本治療の実施が適切かどうかは、各医療機関の医師の判断となります。
楽天メディカル社について
楽天メディカル社は、イルミノックス®プラットフォームと呼ぶ新しい治療技術基盤を基に、特定の細胞に対し選択性に優れた治療の開発を進めるグローバル バイオテクノロジー企業です。イルミノックス®プラットフォームを基に開発された医薬品及び医療機器の前臨床試験では、標的細胞の速やか、かつ選択的な壊死をもたらすデータが示されています。楽天メディカル社は、がんを克服するというミッションを掲げ、がん患者さんがより良い生活を送れる社会の実現を目指しています。米国本社に加え、日本、ドイツ、オランダ、台湾、スイスと、世界6カ国に7拠点を構えています。楽天メディカルジャパン株式会社は、楽天メディカル社の日本法人です。詳しくは、https://rakuten-med.com/jp/ をご覧ください。
アキャルックス®点滴静注250㎎について
アキャルックス®点滴静注250㎎は、キメラ型抗ヒト上皮成長因子受容体 (EGFR) モノクローナル抗体 (IgG1) であるセツキシマブと光感受物質である色素IRDye® 700DX を結合させた抗体薬物複合体からなる点滴静注用の注射剤です。イルミノックス® プラットフォームを基に開発された最初の医薬品で、一般名はセツキシマブ サロタロカンナトリウム (遺伝子組換え) です。
BioBlade®レーザシステムについて
BioBlade®レーザシステムは、アキャルックス®点滴静注250㎎と組み合わせて使用するレーザ装置です。レーザシステムは、BioBlade®レーザ、必要な付属品、ディフューザー及びニードルカテーテルにより構成されます。ディフューザーは、照射を行うための補助器具で、光ファイバーの前方から照射を行う表面照射用のフロンタルディフューザーと、光ファイバーの側面から照射を行う組織内照射用のシリンドリカルディフューザーの2種類があります。ニードルカテーテルは、組織内治療において、シリンドリカルディフューザーを導入するために使用します。
製品概要
製品名 | アキャルックス®点滴静注250㎎ | BioBlade®レーザシステム |
一般名 | セツキシマブ サロタロカンナトリウム(遺伝子組換え) | PDT半導体レーザ |
規制区分 | 生物由来製品、劇薬、処方箋医薬品 | 高度管理医療機器(クラスⅢ) |
医薬品:効能・効果
医療機器:使用目的又は効果 |
切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌 | 切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌に対して使用することを目的としたレーザ装置であり、以下の医薬品と組み合わせて使用する。
(併用医薬品) 販売名:アキャルックス®点滴静注250 mg |
医薬品:用法・用量 | 通常、成人にはセツキシマブ サロタロカンナトリウム (遺伝子組換え) として、1日1回640mg/m2 (体表面積)を2時間以上かけて点滴静注する。点滴静注終了20~28時間後にレーザ光を病巣部位に照射する。 | --- |
承認条件2) | 1.医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
2.国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤の使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。 3.切除不能な局所再発の頭頸部癌患者を対象に実施中の第Ⅲ相試験における本剤を用いた治療法の有効性及び安全性について、医療現場に適切に情報提供すること。 4.本剤を用いた治療法についての講習を受け、当該治療法に関する十分な知識・経験ある医師のみによって用いられるよう、必要な措置を講じること。 |
切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌の診断及び治療に関する十分な知識・経験のある医師が、適応を遵守し、講習の受講等により、本品を用いた治療法に関する手技及び同療法に伴う合併症等に関する十分な知識を得た上で、本品が用いられるよう、関連学会と連携の上で必要な措置を講ずること。 |
製造販売承認日 | 2020年9月25日 | 2020年9月2日 |
発売日 | 2021年1月1日 | BioBlade®レーザ:2020年12月14日
BioBlade®ディフューザー、BioBlade®ニードルカテーテル:2021年1月1日 |
製造販売元 | 楽天メディカルジャパン株式会社 |
<注意事項>
本文書に記載されている医薬品・医療機器に関する情報は、経営情報の開示を目的とするものであり、宣伝又は広告を目的とするものではありません。